私が歴史を好きになったのは大人になってからです。
学生の頃は、日本史は漢字、世界史はカタカナばかりの呪文にしか見えず、何より自分自身が歴史の上に立っていることを全く実感することが出来ませんでした。当然、勉強はまさに詰め込みで苦痛でしかなく…。
そんな私が歴史に興味を持つきっかけとなったのが、京都での人力車でした。
母親の実家が京都市内にあり、帰省する度にいつも中学校教諭の叔母が私を寺社仏閣へと連れ回していたのですが、それもあってか20代の半ばに古建築を勉強したくなったのです。
それならば、古建築を毎日近くで見れて、生活費も稼げ、更に健康的な一石三鳥の仕事として始めたのが人力者の俥夫のアルバイトでした。
つまり「乗る方」ではなく「引く方」。
そこでも、お客さんに説明するための歴史のウンチクが必要で、ガイドブックを3冊買って必死に覚えたのですが、学生の頃と違ったのは、自分の立っているこの場所で歴史的人物のドラマが展開されていたことを実感したり、日常の中で訳も分からず何となく、または半強制的にやらされてきたことの意味が分かった瞬間本当に嬉しくて、そんな経験をする度に、「先祖たちのおかげで、今の自分があるんだ。」と感謝のような感情が湧いてきたのです。
そんな中で、今世界中の考古学者が、「世界最古の文明は日本にあった」と日本人に熱い視線を向けていることをご存知ですか?
私たちが知ってそうで知らない日本の歴史。
特に先史時代(文字で記録されていない時代)の発見がたくさんあるので、いくつかに分けて書いてみたいと思います。
知れば知るほど日本のことが好きになるはず。