【戦後レジームからの脱却⁉︎】

日本の政治って、「何か分かりにくい」、「誰のためにやってるんだ?」、「期待が持てない」など感じている方もいると思いますが、その原因はもしかしたら、これかもしれません。

故安倍元総理大臣が生前、「戦後レジームからの脱却」という言葉を国会内外で強く訴えておられたのをご存知でしょうか。

「レジーム」とは、政体や体制のことを表す言葉であり、「戦後レジーム」は、太平洋戦争終結後、米国のダグラス・マッカーサー元帥率いるGHQが、敗戦国となった日本に対し行なった占領政策を指しています。その目的は、もちろん二度と欧米に逆らえないようにさせるためでした。
これらは、教育、家族、社会、憲法、お金、経済、防衛、皇室、労働など、国体に関わるありとあらゆる部分に行われました。

しかし、なぜ安倍元総理は、日本の主権回復が認められたサンフランシスコ講和条約より60年以上も経ってから、このようなことを訴えたのでしょうか。
その理由は、主権回復とされながらも「戦後レジーム」は継続され続けているからにほかなりません。つまり、「戦後レジームからの脱却」とは、占領政策によって強いられ続けている体制を、日本国民が自らの手によって再構築することの重要性を訴えたものなのです。

しかし、「戦後レジームからの脱却」が今日まで実現してこなかった最大の原因は、私達日本国民が太平洋戦争への総括を未だに避け、曖昧なものとし、米国が行なった体制を受け入れ続けているところにあります。
これは、私達自身が、自力での日本の舵取りを放棄していると言ってもよいでしょう。

はたして、日本は本当の主権国家と言えるのでしょうか。
自分の国は、自分たちで守るといった気概や、それを行える体制なしに、いくら表面に出てきた問題を議論し取り組んだところで、根本的な部分が日本の文化や精神が基となるものでなければ、矛盾が生じ、決して解決には至らないと思うのです。

戦後78年という長い時間が経過しました。
この間に、私達の学生時代には知る由もなかった、太平洋戦争に関わる膨大な第一史料が開示され、世界中の歴史研究者によって史実が解明されてきています。
その様な今だからこそ、私達は史実を受け入れ、これからの日本のために、覚悟と責任を持って「戦後レジームからの脱却」へと踏み出すべきではないでしょうか。

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