【「食料・農業・農村基本法」改正案が閣議決定】

先日、「農政の憲法」ともいわれる「食料・農業・農村基本法」の改正案が閣議決定されました。
これは、食料安全保障の観点からも、世界情勢に左右されない食料の安定供給の確保が求められているからです。

しかし、我が国の農政の有り様は酷く、食料自給率は何十年も以前から低かったにも関わらず、以降も年々減少しており、令和3年にはカロリーベース食料自給率は38%まで下落。日本人の主食と言える米の自給率は97%まで下がり、3%を輸入に頼らなければならない状況になっています。

さらに、米農家数は平成27年からの5年間で25%も減少。平均年齢は67.8歳と高齢化が進行し、米農家の95%が赤字となっている状況は、看過できるものではありません。

これは、中小零細農家の米の売上高よりも米の生産までにかかる費用の方が高くなるからであり、また作付面積が16ha(400m×400m)以上あってようやく黒字になる農業の現状があるからです。

この様な状況では、中小零細農家は水稲を永続的に続けることは難しく、その結果、長年受け継がれてきた水稲の技術だけではなく、稲を育てる水田自体の能力を失ってしまいかねません。一度水稲を辞めてしまった水田を、再び水稲が行える状態にするのは長い時間が必要だからです。

また、このことは私たち消費者の意識も無関係ではないのではないでしょうか。
米の消費量の推移(1人1年あたり)を見てみると、昭和37年には、1人あたりの米の消費量は118kgでしたが、令和3年は半分以下の51kgに減少しています。

我が国の安定した食糧の供給を確保するためには、国や農家だけではなく国民の農業に対する関心がなくては、明るい農業の未来決して実現しないのではないでしょうか。

基本法の改正が、日本の全ての農家のやりがいを、そして私達の食の安心につながるものになることを期待したいと思います。

最新情報をチェックしよう!