藤沢といえば江の島や湘南の海というイメージが強いかもしれません。でも実は、この街は農産物・果物・水産物のいずれにおいても、県内トップクラスの生産力を持つ「食のまち」でもあります。地元に住んでいても意外と知らない、藤沢の特産物を紹介します。
■ 農産物
・冬春トマト
神奈川県内1位・全国24位の生産量。冬から春にかけてハウスで丁寧に育てられ、品種の多さも魅力です。
・春レタス
こちらも県内1位・全国24位。海のミネラルを含んだ土壌と温暖な気候が、みずみずしいレタスを育てます。
・ほうれん草
県内2位・全国48位。寒気にあたって育つ露地栽培のほうれん草は、葉が肉厚で栄養豊富です。
・きゅうり
冬春・夏秋ともに県内2位。年間を通じてハウス栽培と露地栽培を組み合わせ、安定した出荷量を誇ります。
・大根
秋冬だいこんは出荷量1,250トンと、市内農業を支える主力野菜のひとつです。
・かぶ
全国41位と上位に入る生産量。藤沢市の農業技術の高さが光る品目です。
・小松菜
全国31位。鮮度が命の葉物野菜として、地元の直売所でも人気があります。
・春キャベツ・ブロッコリー
海のミネラルを含んだ土壌で育つキャベツ、そして身の引き締まったブロッコリーも藤沢を代表する野菜です。
■ 果物
・藤稔(ふじみのり)
藤沢市が誇る、まさに”生まれ故郷”のぶどう。1985年に品種登録され、今では全国各地で栽培されるほど普及しました。大粒で糖度が高く、皮離れがよいのが特徴です。2025年には「かながわブランド」にも登録されました。収穫は8月中旬〜9月上旬。直売所での販売が中心で、早めの予約がおすすめです。
・梨
幸水・豊水・あきづきと品種が移り変わる夏〜秋の定番。学校給食にも藤沢産の梨が使われており、地産地消の象徴的な存在です。
・栗
作付面積40ヘクタールで県内4位・全国89位。意外に知られていませんが、藤沢は栗の産地でもあります。
・梅
収穫量76トン、県内6位・全国90位。果樹農家が丁寧に育てる梅は、加工品としても地元で親しまれています。
■ 水産物
・生しらす・釜揚げしらす・しらす干し
藤沢を代表する海の幸。漁期は3月中旬〜12月下旬で、水揚げされたばかりの生しらすは産地でしか味わえない贅沢です。釜揚げ・天日干しはいずれも無添加の自然食品で、全国にファンがいます。
・湘南はまぐり
江の島につづく砂州が生む良質な細かい砂地が、はまぐりの生息に最適な環境を作り出しています。神奈川県内で安定した漁ができるのは藤沢だけという、県内唯一の産地です。
・江の島カマス
「かながわブランド」認定品。豊富な餌を食べて丸々と太り、市場でも高い評価を受けています。特に9〜11月の脂がのったアカカマスは、刺身・塩焼き・天ぷらいずれも絶品です。
・いわし・あじ・さば・いか
片瀬漁港の定置網では、季節ごとに20〜30種類の魚が水揚げされます。なかでもこれらの青魚は水揚げの中心を担っています。
・ながらみ(ダンベイキサゴ)
砂浜に生息する巻貝で、全国的に漁獲量が減りつつある貴重な存在。初夏が漁期で、塩ゆでにするとお酒のおつまみに最高です。
これだけ多彩な農水産物が、藤沢という一つの街で生産されています。しかし、その多くは市民にも十分に知られていないのが現状です。地元の食を知ることは、生産者を応援し、地域経済を循環させる第一歩。直売所や朝市に足を運んで、藤沢産の食材を手に取ってみてください。この街の豊かさを、もっと多くの人と分かち合いたいと思っています。