【在留外国人428万人、最多は中国の94万人】

出入国在留管理庁(入管庁:法務省の外局で、出入国管理や外国人の在留管理を担う行政機関)は10月16日、2026年6月末時点の在留外国人が428万1026人となり、過去最多を更新したと発表しました。

ここでいう在留外国人とは、中長期在留者(3か月を超える在留資格で日本に暮らす外国人)と特別永住者(戦前から日本に住む朝鮮半島・台湾出身者とその子孫に認められた資格を持つ人)を合わせた人数です。総人口の約3.5%にあたり、日本最大の市である横浜市の人口よりも約52万人上回る規模です。

■数字が示すもの

国籍別では中国が94万1031人で最も多く、全体の約2割を占めています。一方、在留期限を過ぎて滞在する不法残留者は7月1日時点で6万5229人となり、半年で4.8%減りました。入管庁は、2025年5月に公表した「不法滞在者ゼロプラン(ルールを守らない外国人の速やかな送還などを柱とする対策)」の推進が減少につながったとみています。

また、中国からの短期滞在(観光や商用などで90日以内の滞在を認める在留資格)の新規入国者は、前年同期から6割近く減りました。入管庁は、中国政府が2025年11月以降に日本への渡航自粛を呼びかけた影響とみています。相手国の政治判断ひとつで、人の流れはこれほど大きく変わるのです。

■備えを考える

ここで私が気になるのは、日本に厳しい姿勢を続ける中国の在留外国人が、最多を占めているという事実です。

もちろん、日本で暮らす一人ひとりの対日感情はさまざまでしょう。しかし中国には、国民に国家の情報活動への協力を義務づける国家情報法(2017年施行の中国の法律)や、有事に国民や物資を動員できる国防動員法(2010年施行の中国の法律)があります。

つまり、個人の意思とは別に、本国の法制度が国外にいる国民にも及びうる以上、制度の面では国と在留者を切り離して考えることはできないのではないでしょうか。

両国関係がさらに悪化したとき、本国の政策が在日中国人の暮らしや企業活動、ひいては日本社会全体にどのような影響を及ぼすのか。これは感情の問題ではなく、出入国管理と危機管理の問題であり、国家間の状況の変化に対応できる制度の問題です。

受け入れるか拒むかという二択ではなく、相手国の政治判断に左右されにくい社会の仕組みを、国としてどう整えていくのか。その備えを今から考えておく必要があるのではないでしょうか。

出典:産経新聞(Yahoo!ニュース)

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d2c2d2084ae37e0b617294e5d81551f91b02fbc

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